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尖閣映像流出:保存作業でミスか 一時閲覧制限なし こりゃ逮捕は無理だ! [事件]

 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突を巡るビデオ映像流出事件で、映像は9月17日に海上保安大学校(広島県呉市)の共有フォルダーに保存され、閲覧制限されていない状態で、海保の庁内ネットワーク(イントラネット)に入れば一時期、誰でも閲覧できる状態だったことが分かった。その後の5日間で第5管区海上保安本部(神戸市)と第2管区海上保安本部(宮城県塩釜市)内のパソコンから計数十件のアクセスがあった。警視庁捜査1課は、大学校のフォルダーに保存する過程で人為的ミスがあった可能性があるとみている。【山本太一、内橋寿明、石原聖】

 捜査1課は5管神戸海上保安部の海上保安官(43)が4日、神戸市内の漫画喫茶のパソコンからこの映像を動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿した国家公務員法(守秘義務)違反容疑で捜査している。10日から3日連続で取り調べたが、13日の聴取は見送った。

 捜査関係者によると、映像は石垣海上保安部が編集した後、第11管区海上保安本部(那覇市)に送られ、11管から海上保安庁に伝えられるとともに、イントラネットを通じ大学校の共有フォルダー「パブリックフォルダー」に保存された。

 海保関係者によると、大学校には海上衝突事故の映像分析の専門家もおり、映像は鑑定のために大学校に送られたとみられる。捜査資料は通常、限られた職員だけが見られるように制限が掛けられるが、何らかの手違いでパスワード設定がされないままイントラネットの共有フォルダーに保存され、全国の保安官が閲覧できる状態になったとみられる。このため、5管と2管のパソコンから数十件のアクセスがあった。ダウンロード回数は分かっていない。

 一方、海上保安官は捜査1課の聴取に「巡視艇内で9月下旬、複数の同僚と一緒に映像を見た」と話し始めた。映像は同僚が大学校から船内の共用パソコンに取り込んでいたという。保安官は10月中旬、映像を公用のUSBメモリーに取り込み投稿したという。

 保安官はこれまで、巡視艇が接岸した際に大学校の共有フォルダーにアクセスして共用パソコンに取り込んだと話していたが、説明を変えた。保安官は「業務に役立つと思った」と説明しているという。一方、同僚は「仕事に生かすためにダウンロードした」と話しているという。

 馬淵澄夫国土交通相はこれまで、国会で「研修教材として編集したり、研修用としてコピーしたことはないと承知している」などと答弁していたが、海保内の資料管理のずさんさが改めて浮かんだ。

(毎日新聞 2010年11月14日 朝刊)
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2010/11/14/20101114k0000m040096000c.html

 ポイントは「映像は9月17日に海上保安大学校(広島県呉市)の共有フォルダーに保存され、閲覧制限されていない状態で、海保の庁内ネットワーク(イントラネット)に入れば一時期、誰でも閲覧できる状態だったことが分かった。」というところ。
 全く、〝機密情報〟扱いをしていないことが暴露されたわけで、官邸がさわいでいる〝機密漏洩〟にはあたらない。この感覚で、USBメモリーにコピーして、漫画喫茶からユーチューブへアップされたのである。
 ここにも問題がある。何故、USBメモリーにコピーを許すPCを使っているのか、PC上でプロテクトをかけ、サーBで監視する仕組みを導入すれば、防げた事案でもある。
 当該の保安官を取り調べる前に、海上保安庁全体の情報セキュイティシステムを点検する必要がある。これはパソコンシステム上の話をいっているのではない。情報データ管理の第一歩は、情報データの認定である。機密情報であるか、そうでないか。機密情報であるならば、これの管理方法、体制、アクセス権限の明確化を策定し、現実のパソコン等のシステムを含めた管理体制を決めるのである。報道記事を見る限り、この辺りの統制が全くなされていないように感じた。
 ただ単に犯人探しに終始しているマスコミ、官邸を含めた動きは〝本末転倒〟であり、海上保安庁の機密情報の管理体制を質すことが、第一義であろう。

 
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