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読書週間には「戦争」の本 [書評]

 読書週間には堅い内容の本が似合う。このテーマについてはある結論をもっているため、その検証のために関係本を読む。世の中の現象なんてそんな難しい理屈はないのである。単純な論理で成り立っていると思っている。何故、民主党の政権交代が実現したか。自民党が”ヘマ”をしたからである。かつ、”ヘマ”と認めようとしなっかたから愛想がつきた。それだけだ。何故、日本が経済不況に陥ったか。アメリカ経済が沈没したからである。以前の好況のように見えた現象は輸出企業が全体のGDPを押し上げていただけなのだ。アメリカの借金前提の過剰消費社会の地で商売していて、借金が成り立つ条件が崩壊したため、金融収縮が起きた。その影響をもろに輸出企業、アメリカに進出して現地操業していた企業が、経済破綻津波を受けたのである。金融工学のウソがばれたことは非常に喜ばしいが、これに飽きずにいまだ怪しい金融商品を乱発している。アメリカにだまされるな。

 さて本題に入る。1冊目は、保坂正康著の「あの戦争は何だったのか 大人のための歴史教科書」である。著者はまず問いかける。

 「太平洋戦争とはいったい何だったのか」、戦後60年(今年で64年)の月日が流れたわけだが、未だに我々日本人はこの問いにきちんとした答えを出していないように思う。

の書き出しで始まる。翻って、我々はこの戦争について詳細な知識を身につける機会がなかったように思う。あえて学校では教えようとしなっかたようにも思える。何か権力者側に都合が悪いことがあるのではないかとずーと考えていた。歴史上では確かに日本国としては、あの戦争に関する総括をしていない。事実としてあるのは、東京裁判での結果とサンフランシスコ講和条約であり、外圧からの総括であった。

 この本のあとがきで著者はこの本の意図することとして、引用すると

 太平洋戦争を正邪でみるのでなく、この戦争のプロセスにひそんでいるこの国の体質を問い、私たちの社会観、人生観の不透明な部分に切り込んでみようというのが本書を著した理由である。あの戦争の中に、私たちの国に欠けているものの何かがそのまま凝縮されている。そのことを見つめてみたいと私は思っているのだ。その何かは戦争というプロジェクトだけではなく、戦後社会にあっても見られるだけでなく、今なお現実の姿として指摘できるのでは」ないか。

 意味深い文章である。もっと詳しく知りたい方は是非一読を。

あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書 (新潮新書)

あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書 (新潮新書)

  • 作者: 保阪 正康
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/07
  • メディア: 新書


 次が今読んでいる本の紹介。半藤一利著の「ノモンハンの夏」である。司馬遼太郎が作品化の構想をもっていたが、遂に実現しなかった近世史上最大の謎の“戦争”である。歴史上は「ノモンハン事件」とだけ記して、当局は詳細を明らかにしようとしない“戦争”である。これを本したもので、やっと信頼できる作家の作品にめぐりあった。

ノモンハンの夏 (文春文庫)

ノモンハンの夏 (文春文庫)

  • 作者: 半藤 一利
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 文庫


 最後は次に読もうとしている本である。近代史の学者、加藤陽子著の「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」である。理由は昨日のテレビ番組で戦争について語っているのを観たからである。印象的であったのは、政府はあらゆる手段を用いて、国民を洗脳し、事を正当化しようと行動することに、最も注意しなければならない、ということ。酒井某の放送垂れ流し現象、少しおかしくないのか。その時刻に我が国の首相の所信表明演説をしていたのだ。テレビのことは後で語る。

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

  • 作者: 加藤陽子
  • 出版社/メーカー: 朝日出版社
  • 発売日: 2009/07/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


次回は違うテーマで!


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