ＭＬＢ　地区シリーズを終えての明と暗：シニアの徒然ライフ：SSブログ

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ＭＬＢ　地区シリーズを終えての明と暗　[野球] [編集]

　　ＭＬＢの地区シリーズが終了して、ア・リーグでは、ヤンキースとエンゼルスが勝ちあがった。次は、リーグ優勝決定シリーズに突入する。地区シリーズでの松井選手と松坂選手に焦点をあてる。

　　「明」は、ヤンキースの松井選手である。地区シリーズにおいても全試合に５番ＤＨとして、先発出場を果たし、第一戦では本塁打を放ち、勝利に大きく貢献した。リーグ優勝決定シリーズでの活躍も期待される。是非とも、エンゼルスのサンタナ投手から本塁打を打って欲しい。勝ち抜いて、ドジャースとワールドシリーズで戦う松井選手を観たい。

　　さて、今期の松井選手の成績は、すべてＤＨ、代打での打席で打率.274、９０打点、２８本塁打で終わった。ヤンキース内の評価であれば、可もなく不可もない普通の選手の評価であり、来季の契約は結ばずフリーとなる可能性が大であると思う。上記の成績以上の選手をヤンキースであればいくらでも呼べるからである。でも、悲観することはない。松井選手には今シーズンの後半戦で見せたホームラン狙いのバッティングを他球団でシーズンを通して見せて欲しいのである。

　野茂選手が切り開いたＭＬＢでの日本人選手の活躍の可能度合い。投手では、野茂選手が十分に実績を残してくれたし、イチロー選手は安打に関する記録を次々と塗り替えてくれた。残りはＭＬＢでの本塁打の醍醐味を味あわせてくれる選手の出現であった。当初は松井選手に期待したが、なんとなく物足りないバッティングをしていたように思う。チームバッティングはわかるが、松井選手本来の良さが殺されていたように思う。今シーズンは、開き直ったようなバッティングが見られ、個人的には勝負強さも発揮して非常によかった。

　さて、客観的に松井選手の成績を評価してみよう。
・レギュラーシーズン成績
　出場試合数　142　　総打席数 456　　ヒット数　125　　本塁打 28　　打点　90　　塁打数 232
　出塁率(OBP) .367 長打率(SLG) .509 打率(AVG) .274
・評価
　本塁打はチーム内で４位、リーグ内で１９位。打点はチーム内で３位、リーグ内で２３位。
　長打率(SLG)はチーム内で.７位、リーグ内で３８位。打率(AVG)はチーム内で７位、リーグ内で６１位。

　ＤＨを採用しているア・リーグには１６チームあり、中軸のクリーンアップ打者（３、４、５番打者）が４８人いるのである。極論すると、どこのチームに移籍しても中軸が務まると思う。ホームランを期待する打順を任せれば４０本以上打てる力はあると思うので、ヤンキースにこだわらずホームランを追求できる球団で活躍してほしい。

　次に、「暗」であるが、レッドソックスの松阪投手である。ＷＢＣではＭＶＰに選ばれる投球（特にキューバ戦での投球は素晴らしかった）を見せたが、実は股関節の故障を抱えての投球であったことが、本人の口から出てきた。ＷＢＣが終了後、キャンプのトレーニングもせず、そのままシズーン・インした結果は、ご存じの通り。故障を直し、投球フォームを元に戻すまでに９月になってしまい、復帰後３勝したが、結局、地区シリーズでは１球も投げることなく、エンゼルスに敗れてしまった。来季は、シーズン当初より松阪投手本来のピッチングを見せてほしいものである。
　もう一人、岡島投手は今季も素晴らしかった。68試合、61回登板して６勝〇敗、防御率 3.39。今期で契約が切れるようであるが、延長のオプションを球団が行使する可能性が大であり、来季も活躍が期待できる。
　レッドソックスといえば、もう一人の注目する選手は、田沢投手。結局、６試合25回三分の一に登板して２勝３敗の成績は立派の一言。十分に潜在能力を発揮したと思う。来季はどのくらい投げるのだろう。

　最後に、最近読んだ本の紹介。
「真実の一球」－怪物・江川卓はなぜ史上最高と呼ばれるのかー
高校２年生の秋のときの投球が最高のピッチングをしていた、という当時の野球関係者の証言をまとめたもの。
非常に興味深く読んだ。もし、今、あの当時の江川投手がいたら、きっとＭＬＢも視野に入れて活躍できたのでは、と思うのである。