福島第1原発の復旧作業状況 東京電力のPRビデオをどう評価するのか [原発事故]
現場の作業は、断片的でよくわからないが、少しは進展しているのだろう。問題は、避難区域となった地域の放射線量の測定作業、測定員の研修風景をみているとまだまだ長期間、人が住める環境まで戻るまでには長い時間が必要であるとの思いがする。
計測だけは放射線はなくならない。除染作業が必要になるが、どこまでやるのか、金と人と時間が膨大にひつようになるが、誰がどこまで負担するのかにより進展度合いが違ってくる。チェルノブイリの線量と変わらない地域があるとすると、少なくとも何もしなければ今後25年間以上は戻るのは無理ということになる。人為的に除染作業を進めないと、人が住める環境には戻らないが、どのように除染するかも問題である。週刊誌にもあったが、低地で一時的に除染してもすぐに元に戻ってしまうという。理由は、除染されていない高地からの風による運搬、また高地に降り注いだ雨水が高地の地面にある放射線を洗い流し、低地の排水溝に流れこんで元の線量にもどってしまうという。抜本的に除染をやるならば、高地に降り注いだすべての放射線を取り除いていかないと、低地での除染効果が得られない、ことまで考慮して作業を進める必要がある。
中途半端な除染では、効果がなく、やるなら徹底的にやらなければ効果は期待できない。やる気の問題で住める環境に戻るかの分かれ道となる。普通の公共事業、ご機嫌伺い的な金でやっても、効果は期待できない。山の植生をすべて変える覚悟が必要であり、すべての山林地域、農地、放牧地、その他の農地すべての地域の除染が必要となる。ほんとうにやる気があるのだろうか。これをやらないと、汚染地域を永久に放棄せざるをえないことになるだろう。
原発事故後の最大の費用は、廃炉費用以上に除染費用がかかるという記事もみた。1500平方キロの地域で、何十兆、何百兆かかるという試算もでている。超巨大な公共事業ということになる。見方を変えると、大変な利権を生む作業でもある。これに便乗する政治家・官僚・財界人が跋扈するはずである。
2011-09-23 18:31
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0