SSブログ

関西電力「大阪毎日放送圧力事件」の真相 グループ・K21 [警鐘]

〝真の文明は 山を荒らさず 川を荒らさず 村を破らず 人を殺さざるべし 〟  by 田中正造

以下は、「別冊宝島 日本を破滅させる! 原発の深い闇2」からの記事の抜粋である。2つの闇を同時に浮き彫りにしている描写があるので掲載する。

 京都大学の〝異端〟の原子力学者を扱った番組に、関電がかけた〝圧力の中身

「CMを引き上げるようなことはなかったが、関西電力社員による報道部中心の社内研修があり、福井県若狭湾の原発見学ツアーに参加したのは事実です」

 3年前の2008年10月19日深夜、大阪毎日放送が放映したドキュメンタリー『映像08 何故警告を続けるのか~京大原子炉実験所・〝異端〟の研究者たち~』をめぐって、「関西電力が激怒し、毎日放送から全CMを引き上げた」と、一部の週刊誌で報道された。インターネット上でも話題になったが、同局のベテラン記者が、同局のベテラン記者が、事の真相を語ってくれた。
 番組は、大阪府熊取町にある京都大学原子炉実験所で「原子力をやめるために役に立つような研究を続けている」「熊取六人衆」と呼ばれる〝異端〟の研究者たちの生き方を追ったものだ。
 過剰な演出を抑え、事実を淡々と積み重ねることで、かえって原発の理不尽さが伝わってくる秀作だ。この番組は優れた放送番組に与えられるギャラクシー賞(08年度)を受賞している。

 ベテラン記者が続ける。
「詳しい経緯はわかりませんが、番組が放映された後、関電側から毎日放送に『原発についてちゃんと理解を深めてほしい。勉強会と現地の見学会をやらせてほしい』と申し入れがあったようです。これまでも、関電の記者クラブで在阪マスコミに対する研修が行われてきたこともあり、社として受けたようです。
 それで約1時間半かけて、関電社員を講師として、社内で勉強会が開かれ、原発の基礎的な説明を受けました。報道部を中心に30人くらい出席したと聞いています。
 その後、関電の仕切りで、高浜原発(福井県)の見学バスツアーが2回にわけてあった。合計30人くらいが参加しました。現地では、防護服を着て稼働停止中の建屋に入り、関電の広報担当者から2時間ぐらい説明を受けました。お昼が終わって30分くらいの質疑応答がありました。
 行き帰りの社内では、ビデオが流れていたんですが、なぜか映像はNHKが制作した関電・黒部ダムのドキュメンタリー。『なんでこんなもん見なあかんのや』と、みんな笑ってましたよ。バス代の実費はちゃんと払った
と聞いています」

(中略)

 番組『なぜ警告を続けるのか』に対する関電の圧力については、こう解説する。
「関電としては、心中穏やかではなかったと思う。文句をつけたかったのは間違いない。しかし、事を荒立てたりはしたくなかった。。騒ぎが広がれば、かえって自分のところが不利になるからです。
 実際、スポンサーの意向を気にする営業部門が、報道部門に文句を言ってきたわけでもないし、関電が直接、報道にモノを言ってきたわけでもない。番組は関電を直接扱ったものでもないし、事実誤認があったわけでもない。だから、番組内容に直接、クレームをつけにくかったと思う。ただ、『あんたらは原発に対して者の見方が偏っている』と、暗にメッセージを送りたかったのでしょう」

(以下略)
*******************************************************************************************************************
以上で転載終了だが、番組で原発推進に竿をさすものには、広告の大スポンサーの立場を利用して、平気で物申して、関係者の〝洗脳化〟を謀るのである。ゆえに、いまもって福島第一を題材にしたドラマ番組は皆無であり、TBSが作成したドキュメンタリー番組に対しても公然と東京電力は反論していた。中身は被害者の立場から論じた原発事故を扱ったものだが、特に目くじらをたてるような話題はなかったが、東電が不利となる放映はタブーのようだ。真実であってもタブーなのである。これが、原子力マフィアの掟なのだろう。

 さて、話を元に戻してこの番組の素材となった『何故警告を続けるのか~京大原子炉研究所・〝異端〟の研究者たち~』とは、何なのか。番組はみていないので、憶測で調べてみると、学者間にも、原発推進を擁護する〝御用学者〟と原発の危険性を警告し続けた〝反原発〟推進の地位を冷遇された学者が存在したのである。その代表が京大原子炉実験所の研究者であり、ここ半年で多くの著作物を出し、マスコミへの露出も多くなった〝小出裕章〟助教もそのひとりである。〝助教〟という呼称は昔の〝助手〟の地位である。おそらく、原発推進に関する論文を書き、原子力マフィアの学者グループに認められなければ、出世はないのである。原子力マフィアの学者グループがここでも〝原子力ムラの掟〟を厳格にチェックしているのである。

 そして、この〝原子力マフィアの掟〟の中に事故発生後の対応方法について全く考えていなかったのであるから、事故の収束の見通しが立たないのである。政府が発表している工程表など、何の解決にも役立っていない。次は、地震が配管をはじめとするプラントそのものが壊れるはずである。もう40年以上も使用しているのだから、勤続疲労(=金属疲労)が相当にきていることは、素人にも理解できるからである。


原発の深い闇 2 (別冊宝島) (別冊宝島 1821 ノンフィクション)

原発の深い闇 2 (別冊宝島) (別冊宝島 1821 ノンフィクション)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/10/15
  • メディア: 大型本



原発の深い闇 (別冊宝島) (別冊宝島 1796 ノンフィクション)

原発の深い闇 (別冊宝島) (別冊宝島 1796 ノンフィクション)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/07/14
  • メディア: 大型本



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。